(5)マルチチャンバー型バスレフ


菅野:「コンパクトマルチチャンバー」についてお願いします。

 Dr.Scott:ユニットからポートまで直列に接続されたマルチチャンバーは、Markaudioが数年前に発表したタイプの最新バージョンです。

コンパクトなフロアスタンド型で徐々に小さくなる3つのチャンバーの繋がりが、広い周波数帯域にわたってドライバーに段階的に負荷を与え、中低域にパワーハンドリングとダイナミックレンジを向上させます。

 

菅野:日本的に表現するなら、「トリプルバスレフ」になりますね。小さなユニットを大きな容積のボックスに取り付けると、

低音はよく出るけどどこか緩い音になる傾向があります。これは大きな容積の共振が強すぎて、振動板を制御できていないことが一因に思えます。一方このマルチチャンバーは、それぞれのチャンバーがユニットに適切に負荷をかけることで、低域を拡張しながらもしまりのある音になるということですね。

 

Dr.Scott:その通りです。OM-MF4Micaの反応の良さ、Xmaxの大きさを十分に活かしきる設計です